犬の噛み癖を防ぐためのしつけ方法と予防策

羽鳥友里恵
この記事を書いた人

愛玩動物飼養管理士/ペット防災危機管理士
株式会社PETSPOT 代表取締役/CEO
株式会社SARABiO温泉微生物研究所 CAO(最高動物福祉責任者)

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治らない噛み癖でお悩みではないですか?

犬の噛み癖は、飼い主にとって悩ましい問題の一つ。特に子犬や若い犬には、遊びの一環として噛む行動が見られることが多いですが、放置すると成犬になっても噛み癖が治らず、事故やトラブルの原因になってしまうこともあります。この記事では、犬の噛み癖を直すための効果的なしつけ方法と予防策について詳しく解説していきます。

噛み癖の原因を理解することが大切!

犬が噛む理由はさまざまです。まず、なぜ噛む行動を取ってしまうのか。噛み癖の原因を理解することでその解決や予防策を見つけていきましょう。主に考えられる原因には以下のようなものがあります。

  • 遊びの延長: 特に子犬は、遊びの一環として噛むことがあります。兄弟犬と遊ぶ中で噛む力の加減を学びますが、飼い主がその役割を果たす必要もあります。
  • 歯の生え替わり: 子犬の場合、歯の生え替わり時期に歯茎がかゆくなり、物を噛むことでその不快感を和らげようとします。
  • ストレスや不安: ストレスや不安を感じている犬は、噛むことでその感情を発散することがあります。
  • 領域の防衛や恐怖: 知らない人や犬に対する恐怖や、自分のテリトリーを守るために噛むことがあります。

愛犬にはどんな理由が当てはまりそうでしょうか?

噛み癖を改善するための具体的な方法

1. 噛んではいけないものを教える

噛んではいけないものと、噛んでもよいもの(おもちゃなど)を区別することを教えましょう。犬が家具や手を噛もうとした場合、「No!」や「いけない!」と短く強い声で制止し、その後に噛んで良いおもちゃを与えることが有効です。

2. ポジティブリインフォースメントを活用する

噛んで良いものを噛んだときや、噛むのをやめたときに褒めたりおやつを与えたりすることで、ポジティブリインフォースメント(正の強化)を行います。これにより、望ましい行動が増えることを学ばせることができます。

3. 一貫した反応をする

噛み癖のしつけは一貫性が重要です。全ての家族メンバーが同じルールを守り、同じ反応をするようにしましょう。例えば、ある人が噛むのを許してしまうと、犬が混乱し、しつけが効果を失います。

4. 犬のストレスを軽減する

散歩や遊びで犬のエネルギーを発散させることも大切です。運動不足や退屈から噛む行動が起こることがあるため、十分な運動と精神的刺激を提供するようにしましょう。

5. プロフェッショナルの助けを借りる

特に攻撃的な噛み癖が見られる場合や、自分でしつけが難しい場合は、プロのドッグトレーナーや動物行動学の専門家に相談することを検討しましょう。

噛み癖を予防するためのポイント

  • 子犬の早い時期からしつけを始める: 子犬のうちからしつけを始めることで、成犬になったときの噛み癖のリスクを減らせます。
  • 適切な噛むおもちゃを用意する: 歯の健康を保つために適した噛むおもちゃを提供し、犬がストレスを発散できるようにしましょう。
  • 犬の社交性を育む: 他の犬や人と触れ合う機会を増やし、社交性を育てることで、不安や恐怖から噛む行動を防ぐことができます。

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年齢別のしつけアプローチ

犬の噛み癖のしつけは、年齢によってアプローチが異なります。それぞれの年齢段階に応じた効果的なしつけ方法を詳しく解説します。

1. 子犬(0〜6ヶ月)

特徴と行動パターン

子犬はこの時期、好奇心が強く、何でも口に入れて噛むことで世界を学びます。
歯の生え替わりが始まるため、歯茎のかゆみから何かを噛むことも多いです。

しつけアプローチ

  • 噛む対象を教える: 子犬は遊びの中で噛む力の加減を学びます。噛んでいいもの(おもちゃ)と悪いもの(家具や人の手)を明確に区別して教えましょう。噛んではいけないものを噛んだら「No!」と言って制止し、代わりに噛んでいいおもちゃを与えます。
  • ポジティブリインフォースメント: 子犬が噛んでいいものを噛んだときには、褒めたりおやつをあげたりして、良い行動を強化します。
  • 社会化トレーニング: この時期は社会化の重要な時期でもあります。他の犬や人と触れ合うことで、適切な噛む力を学びます。パピークラスやドッグパークでの交流を積極的に取り入れると良いです。

2. 若犬(6ヶ月〜2歳)

特徴と行動パターン

この時期の犬はエネルギーにあふれており、成犬としての性格が形成される時期です。好奇心が強く、遊びがエスカレートすると噛む行動が見られることもあります。

しつけアプローチ

  • 一貫したルールの確立: 若犬は一貫したルールを守ることが重要です。家族全員が同じしつけの方針を持ち、同じ反応をすることで、犬に混乱を与えずにしつけが効果を発揮します。
  • 運動と遊びの確保: 若犬はエネルギーが高く、退屈から噛むことがあります。散歩や遊びなどで十分に運動させ、ストレスを軽減させることが大切です。
  • トレーニングの強化: 「座れ」「待て」「来い」といった基本的なコマンドを繰り返し練習することで、犬とのコミュニケーションを深めることができます。これにより、飼い主の指示に従いやすくなり、不要な噛む行動を抑えることができます。

3. 成犬(2歳〜7歳)

特徴と行動パターン

  • 成犬は基本的な性格が安定し、しつけが入っている場合が多いですが、環境の変化やストレスが原因で噛む行動が出ることがあります。

しつけアプローチ

  • 環境ストレスの管理: 新しい環境や知らない人との接触、引っ越しなどの変化はストレスの原因になることがあります。できるだけ慣れた習慣を維持し、ストレスを軽減するよう努めることが大切です。
  • 信頼関係の再確認: しつけは信頼関係の上に成り立ちます
  • 定期的に遊んだり、一緒に新しいことを学んだりすることで、犬が飼い主の指示に従いやすくなります。ポジティブな交流を増やし、コミュニケーションを深めることが効果的です。

マネジメントとルーチンの維持

  • 成犬は新しい環境や予期しない変化にストレスを感じることがあります。噛み癖が出る原因がストレスである場合、その原因を特定し、可能な限りルーチンを維持するように努めましょう。家族のスケジュール、食事時間、散歩の時間をできるだけ一貫して保つことが効果的です。
行動矯正トレーニング
  • 特定のトリガーに対する噛み癖がある場合は、行動矯正トレーニングが必要です。例えば、郵便配達員が来るたびに噛む行動を見せる犬には、「慣らし」のトレーニングを行います。郵便配達員が来る状況を緩やかに再現しながら、適切な行動を強化する方法で、恐怖や不安を和らげていきます。

4. 老犬(7歳以上)

特徴と行動パターン

老犬になると、体力や感覚が鈍ることが多くなります。それに伴い、不安や恐怖、健康問題が原因で噛む行動が出ることがあります。認知機能の低下も原因となる場合があり、攻撃的な行動を見せることがあります。

しつけアプローチ

  • 健康チェックの強化: 噛む行動が急に現れた場合、まずは健康チェックを行うことが重要です。痛みや不快感が原因で噛むことがあるため、獣医師に相談することで、適切な対策を取ることができます。
  • 安心感を与える環境作り: 老犬はストレスに敏感なため、安心できる静かな環境を作ることが大切です。騒音や急な変化を避け、犬が安心して過ごせるスペースを設けます。
  • 柔らかいトレーニング方法: 老犬には過度なトレーニングや強い叱責は適していません。優しい言葉やなでることで安心感を与え、ポジティブリインフォースメントを使って行動を改善します。
  • 認知機能の維持をサポート: 知育玩具や軽い運動を通じて、犬の認知機能を刺激し、精神的な健康を保つことも重要です。

まとめ

年齢ごとに異なるしつけアプローチをとることで、愛犬の成長段階に合わせた効果的なしつけができます。特に老犬には身体的な健康状態も考慮し、優しいアプローチを心がけることが大切です。

年齢別の対応を理解し、適切なしつけを行うことで、犬との健全で快適な関係を築くことができます!ぜひ試してみてくださいね!