働かれている方がわんちゃんを飼う際に気になることの一つ、「わんちゃんって一人でお留守番できるの?」。
私が愛犬を迎えた時は会社員として平日は出勤していました。今の自分の生活リズムでわんちゃんを迎えていいのか、迎えた後の自分の生活リズムをわんちゃんの生活リズムまで考えた上で、愛犬マハロをお迎えに行ったことを覚えています。
働いている間は自宅に愛犬を残していっても大丈夫なのか、何に気をつけたほうが良いのか、など不安や疑問は沢山出てくると思います。
留守番中は比較的寝ていることが多いと言われていますが、わんちゃんによっては起きている時間ももちろんあります。退屈してしまうと悪戯をしたり、お留守番が嫌いになってしまったりすることも。
今回はお留守番がわんちゃんにとって嫌なものにならないためのいくつかの注意点や退屈させないポイントをお伝えしていきます。
一日何時間お留守番できるのか
わんちゃんが留守番できる時間は犬種や年齢によって明確な時間を定めることはできません。一般的には8〜12時間が留守番の限界であると言われております。
しかし、留守番の得意不得意、自宅で排泄ができる・できないなど様々な視点で、愛犬はどの程度留守番が可能か見極める必要があります。特に子犬やシニア期のわんちゃんは急な体調の変化が起こりうるため、一人で過ごす環境を細かく配慮して留守番させる必要があります。
日頃から留守番に慣れていない子にとって留守番はかなりのストレスになります。いきなり長時間一人で留守番をさせることがないように、短時間のお留守番から始めたり、小さい頃から慣れさせたりしておくと良いでしょう。
また、私たち人間にとっての1時間は、わんちゃんにとっての4時間~5時間くらいと言われています。私たちが半日家を空けて外出することは、わんちゃんにとっては約一日一人で過ごしていると体感することになります。
わんちゃんには時間の感覚はないとも言われていますが、私たちが帰宅すると大喜びしたり、散歩の時間になるとソワソワしだしたりすることからなんとなく記憶として残っているのかもしれません。
このようなことから、わんちゃんは時間の感覚がわからなくても寂しさは感じているをわかり、長時間一人にすることはなるべく避けたいと思うようになります。
留守番させる時の注意点
留守番させる時には環境に十分注意して出かけるようにしてください。
目が届かない時間だからこそ、いつもよりも細心の注意を払い、わんちゃんにとって快適で安全な空間を用意しておきましょう。
①室温・温度を整える
わんちゃんが快適に過ごせる室温は20度前後、湿度は40~60%がベストだと言われています。
一人でお留守番させる時には、窓の開閉などで室温湿度の管理ができないため、エアコンの設定温度で調整しましょう。部屋の広さや日当たりの良さによって異なりますが、設定温度はおおよそ18〜26度が良いと言われています。個体差があるため、日頃愛犬が快適に過ごすことができている環境を保てるように心がけます。
また、湿度は60%以下に保ちます。乾燥しすぎることのないように約50%を保つようにしてください。
②可能であればケージやクレートに入れる
放し飼いにしたままお留守番させる家庭も多いと思いますが、安全を確保するという点ではケージやクレートに入れてお留守番させることがおすすめです。特に子犬やシニア犬、足腰が不自由な子などは行動を制限してお留守番させる方が安全です。
ケージやクレートに入れる場合、愛犬が普段から慣れているものを選びます。愛犬に合うサイズを選ぶ、ブランケット、クッションなどわんちゃんが落ち着いて過ごせるグッズを入れてあげるなど、安心できる環境を用意してあげましょう。ジャンプしたり、登ったりすることがないように愛犬の普段の様子に合わせて蓋ができるものを選択することもおすすめです。
③ケージやクレートに入れない場合、誤飲誤食に注意を
普段拾い食いがない子でも目の届かない場所で過ごすため、コンセントや小さなもの、わんちゃんにとって有毒な植物などに近づくことのないように保管しておきましょう。
④綺麗な水が入っているか、トイレシートは準備できているか確認する
水入れに水が入っているか、トイレシートはいつもの場所に設置できているか確認してあげましょう。留守番中にも普段通りの生活が送れるように意識して環境を整えてあげます。
⑤安心して過ごせる場所を確保する
普段、愛犬が落ち着いて過ごしている場所や好んで使用しているブランケットやクッションを用意してあげることで一人でも落ち着いて過ごせる空間を作ります。
玄関や窓の近くにケージやクッションを置いてしまうと間取りによっては、外の音で落ち着かない場合もあるため、音が気にならないリラックスして過ごせる場所を用意してあげてください。
また、火事や事故の原因になり得ることは防止しておきましょう。
わんちゃんにとって危険なものは手が届かない場所に置く、使用していない電化製品のコンセントは抜くなど自宅を留守にする際には細かいところまでチェックしてから外出してください。
⑥一人遊びできるおもちゃを用意していく
わんちゃんが起きている時間に退屈することがないように一人で遊べるおもちゃを用意してあげましょう。退屈してしまうと悪戯をしたり、お留守番が嫌なものになってしまったり問題行動に繋がり兼ねません。
⑦帰宅後、健康チェックを忘れずに
帰宅後はいつもよりも念入りに健康チェックをしてください。留守番がストレスになり、体調を崩してしまう子も中にはいます。小さなサインを見逃さないように、留守番をした直後だけではなく、その後の行動に変化がないか見守るようにします。
留守番させる前にわんちゃんと準備したいこと
そうは言っても私たちには私たちの生活があり、どんな場面でもわんちゃん中心に生活を変えることはできません。
そのため、留守番させる時に注意するべきことを飼い主が正しく理解して事前に対応してあげることで留守番のストレスを緩和させてあげましょう。
①短い留守番から慣れさせる
留守番に慣れていないわんちゃんにとってはいきなり長時間の留守番をさせるとかなりのストレスになります。性格によっては飼い主さんと離れることで極度の不安にかられてしまい(※分離不安症)
まずは短時間の留守番から慣れさせて、飼い主が部屋から出て行っても必ず帰宅することを覚えさせることが大切です。
子犬の留守番トレーニングは、生後3ヵ月を過ぎた頃から始めて問題ないと言われています。まずは、部屋の外に出て数分後に部屋の中に戻ることを繰り返していきましょう。部屋から出ている時間を少しずつ長くしていき、問題なさそうであれば自宅から飼い主が出てみます。
それを繰り返すことで必ず飼い主は帰ってくることを覚えさせるようにします。
※分離不安症:飼い主さんの姿が見えなくなることで、大きな不安を感じてしまい、一人の時間は吠え続けたり、物の破壊や粗相をしたりといった問題行動をしてしまうこと。
②日頃から適度な距離を心がける
日頃からわんちゃんと適度な距離を保って過ごすことで、飼い主がいない時間も一人で安心して過ごすことに慣れておきます。普段、飼い主と一緒にいる時間が長いわんちゃんほど、留守番に不安を感じやすい傾向があります。
③自宅を安心して過ごせる環境に整える
どんな場面でも安心して過ごせる場所に自宅を整えておきましょう。自宅は「安全で心地いい場所」と判断できるようになることで、一人になった時にもおとなしく待つことができるようになっていきます。
④一人遊びに慣れさせておく
飼い主がいなくても一人で退屈しないように普段から一人遊びを教えてあげます。おもちゃを与えておやつを使って遊ばせたり、興味を持たない場合は興味を持つように飼い主が一緒に遊んであげたり、おもちゃが楽しいものであると認識させるようにします。
⑤どうしてもうまくいかない場合はプロに頼む
留守番の練習をどんなにしても性格によっては一人で過ごすことが極度のストレスになる子もいます。そんな時には無理に一人で留守番させずに、ドッグシッターさんを自宅に呼んだり、犬の保育園を利用したり、まずは飼い主と離れても過ごせるように練習していきましょう。
⑥ペットカメラをつける
どんなに慣れてきてもやはりわんちゃんを一人で留守番させることは目が届かない時間が増えるため不安になるでしょう。そんな時にはペットカメラを設置することをおすすめします。外出中の様子を見ることは、愛犬にとって留守番中のより良い環境を知ることにも繋がります。
お留守番の時に退屈させないおすすめグッズ5選
留守番中寂しい状態が続くことがないように、飼い主の目がない時でも安心して与えられるおもちゃをご紹介します。夢中になって遊ぶ工夫がほどこされているおもちゃを選ぶことで、留守番中でも寂しさを紛らわせることができるでしょう。
短い留守番の中で遊んでいるか確認しながら、愛犬が興味を持って楽しく遊べるおもちゃを選んで与えてあげてください。また、誤飲する可能性があるサイズのおもちゃや、首が絡まる危険のあるようなおもちゃは控えるようにしてください。
①コング
遊ぶ・食べる・しつけと幅広く活用できるのがコングの魅力です。犬は噛むことでストレスや退屈を解消できるため、留守番中の寂しさを紛らわすのにおすすめです。
②Bestio ペットおやつボール
おやつを入れて遊べるおもちゃです。頭を使いながら遊ぶことができるので暇つぶしにはもってこいのおもちゃです。
③犬 にんじん畑 2代 ノーズワーク
柔らかい素材なので、歯が弱い子にもおすすめ。にんじんの中や穴におやつを入れることができるので、留守番中のノーズワークにも使用できます。
④ハーツ『デンタルトイズ ボーン』
楽しいだけではなく、遊びながら歯みがきができます。
丈夫なプラスチックやラバー素材なので留守番中にも安心して与えられます。
⑤ドギーマン アミーバー ボール
天然ゴムを使用した安全素材で製造しています。アミ目のすき間からおやつを入れれば、トリーツ玩具としても楽しめて、グネグネゆがむ、面白い噛みごたえを楽しめます。
まとめ
今回は、わんちゃんの留守番に関する内容についてまとめました。
留守番はわんちゃんにとってストレスの原因になることは忘れずに、日頃からわんちゃんのためにできること、留守番中に気をつけることを正しく理解した上で、安心で快適に留守番できるように準備してあげてください。
愛犬と暮らしていく上で、学ぶべき知識は沢山あります。どんな場面でも、わんちゃんや飼い主さんが我慢しすぎることなく共生する方法を見つけていくために、正しい知識を身につけておくことは必要不可欠です。さらに豊かな生活を送るために、学んだことを一つずつ生活の中に取り入れていってみてください。