ペットと一緒に働きたい!ペットを職場に連れて行く人に守ってほしいルール!

編集部
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WITH PET WORKの運営者です。

ペット×働く

コロナ禍を経て、犬の新規飼育頭数は2022年で426千頭となっており、2021年と比べると29千頭増加しており、愛犬との生活を始めた家庭は増えてきています。このような社会的変化に合わせて、新たな働き方や、従業員のウェルビーイングを推進するべく、愛犬と一緒に出社できる環境を提供する企業が少しずつ注目を集めています。
【参考URL】https://petfood.or.jp/topics/img/221226.pdf

共働き、仕事をしながらで愛犬を育てている人の悩み

わんちゃんとの生活を始めたいが、お仕事が忙しく育てていけるか不安に思う人も多いのではないでしょうか。わんちゃんを迎えるということは可愛いだけでは済まないことが多くあります。例えばペットショップやブリーダーから「身体が小さいのでお散歩は毎日必要はありません」と言われてもある程度の適度な運動は必要となります。また、犬種によってはブラッシングが必要であったり、健康を保つために食事の管理も欠かせません。
しかし、それらを事前に知り、しっかり環境を整えておくことで、実際にわんちゃんを迎えてから、お互い新しい生活に慣れやすくなると考えています。

働きながらわんちゃんとの生活を始める上で悩みとなることを3つご紹介します

1.留守番中の様子が確認できず不安になる
飼い主さんがいないおうちの中で何をしているのか、ペットカメラを付けないと確認することはできません。カメラを付けていても死角となる場所も存在したり、勤務中常にカメラを見ているわけにもいかないため、わんちゃんの様子を見ることができない状況にもなります。
(不安に対して、ソリューションも提示してあげると良いと思います。)

ペットカメラを複数台利用するで死角を少なくすることやわんちゃんを追いかける機能のあるカメラを利用することでわんちゃんの様子をカメラを通してできるだけ観察できるような環境を作り出すことができます。また長時間留守にすることが事前にわかっている場合はドッグシッターやわんちゃんが慣れているご家族ご友人の方に依頼することもおすすめです。

2.長時間留守にはできないため、外出時間が限られる、急な残業はできない
大人のわんちゃんの留守番の限界は6-8時間と言われています。しかしこれはお留守番に慣れている子の限界時間となり、子犬の場合は排泄リズムが3-5時間であるため、トレーニング中は3時間以上にならないようにすることがベストです。
このことから、働きながらわんちゃんを育てている人は外出できる時間が限られてきます。長い時間自宅にわんちゃんを一人にする場合は、ドッグシッターやご家族に協力をしてもらう必要も出てきます。

3.わんちゃんによってはお留守番が苦手でストレスとなってしまう
わんちゃんによっては飼い主さんの姿が見れなくなるとパニックになってしまう「分離不安症」という不安障害の症状が現れる子もいます。コロナ禍により飼い主さんといる時間が長くなり、以前よりも甘えん坊になったり、以前はお留守番できていたのにできなくなってしまったりしたわんちゃんも多いのではないでしょうか。
そのようなわんちゃんにとって飼い主さんが仕事のために日中9時間以上自宅を空けることはかなりの負担となってしまい、場合によっては嘔吐や下痢などの体調不良として現れる子もいます。
いきなり長時間留守番させるのではなくまずは数時間からお留守番に慣れさせておくことや一緒に過ごしている時間の中でも構いすぎないようにメリハリをつけて接することなどから練習しておくことが大切になってきます。

愛犬と出社できる環境を用している企業が増えてきている

上記でご紹介した飼い主さんの悩み以外にも、わんちゃんの急な体調不良の際に通院できない、夏や冬は空調管理が不安など、働く飼い主さん達の悩みは絶えません。
そんな飼い主さん達を救ってくれる方法の一つが「ペット同伴出社可能」という福利厚生の導入になるでしょう。

海外では出社にはペット同伴可能という精度が導入されている企業が多くあります。Amazonの本社(アメリカ・シアトル)では、「アマゾン・ドッグフレンドリー(Amazon Dog Friendly)」の制度が導入されており、日々6,000頭のわんちゃんが飼い主と一緒に出社していると言われています。

引用URL:https://en.wikipedia.org/wiki/Amazon_Spheres

このようなペットも家族の一員として考え、企業が家族をサポートする取り組みを導入した企業がここ数年日本国内でも増えてきています。

実際にペットと一緒に出社できる企業の例をいくつかご紹介します。

1.株式会社PETOKOTO

2.富士株式会社

3.ネスレ日本株式会社

ペット同伴可能な企業でのルール
ペット同伴できる職場を提供している企業でも、もちろん犬アレルギーや動物が苦手な方、ペットを飼ったことがないため接し方がわからない方など、様々な方と同じ環境で過ごすことになります。そのため、無駄吠えはしない、トイレは決まったところでできるなど最低限のしつけができているなど他の社員の方への配慮を行うことも飼い主としての責任ではないでしょうか。これは”犬だから”に限った話ではありません。子供でも同様のことが言えると思います。

実際に企業ではどんなルールを定めているのでしょうか。いくつかご紹介します。

ルール1.
業務に集中できるようにわんちゃんは基本的に机の下でリードに繋いでおく。定期的にフリーで走ることができる時間も設けられている。

ルール2.
ワクチン接種やしつけができていないわんちゃんは同伴ができない。

ルール3.
同伴出社をする際には事前の申請が必要。複数同時に出社するとペットの相性も考慮しないとペットの負担にもなるため。

ルール4.
アレルギーに注意する。社内はもちろん社外の方でアレルギーがある方と接触する可能性もあることを考慮し、オフィスにペットがいることは事前に伝えておく。

ルール5.
普通のオフィス以上に掃除に気を遣う。これも新たにアレルギーを発症することに繋がることもあるということを理解しておく。

上記ルールを守ることはペットと共に出勤するために必須条件となってきます。ルールだけではなく、一緒に出社することがペットの負担にならないために日常生活から慣れておくと良いことや飼い主さんが愛犬愛猫について把握しておくと良いことを考えてみました。

  • ・無駄吠えをしないように飼い主以外の人や初めての環境に慣れさせておく。
  • ・落ち着いて過ごせる場所やグッズを飼い主が把握しておく。
  • ・他のわんちゃん猫ちゃんと上手に関わる社会性が身につくように日頃からそのような機会を作っておく。
  • ・決まったところで排泄ができる、飼い主の指示が通るなど最低限のしつけをしておく。
  • ・毎日の健康状態を把握してから同伴出社できるか判断する。

一番大切なことは一緒に出社するペットのストレスにならないようにすることです。私たち人間の都合で同伴出社することがないようにするために、ルール以外でも様々な視点で気をつけておきたいことがあることを頭に置いておきましょう。

ペット同伴可能オフィスがもたらす効果
「ペット」「愛犬」「愛猫」という共通の話題があることで社員同士の会話が自然と増え、コミュニケーションが活性化されます。つまり、普段は会話を交わすことがなかった社員同士が会話を交わすようになることで円滑に業務が進行できるようになったなどのメリットもよく耳にするのではないでしょうか。

また、お留守番させているとどうしても帰宅時間や自宅でのわんちゃんの様子が気になってしまったりと業務に集中できない状況にもなりかねません。しかし、同じ空間にわんちゃんがいることで目の前の業務に集中して取り組むことができるようになり、パフォーマンスの向上にも繋がるでしょう。

ペット同伴可能の企業が増えることで全体としては生産性が上がりメリットの方が多いと考えられます。
日本全体としてペット同伴可能な企業が今後増えることで、さらにわんちゃんと共に幸せに生きていける環境が増えていくと嬉しいです。

今後ペット同伴可能な企業が増えていくことで、企業の経営という観点で、コミュニケーションの活性化、生産性の向上、社内環境の改善、新規事業の開拓、女性の活躍機会の創出、利益創出など様々なメリットが考えられます。しかし、それはあくまでもルールを守った上で、同じ環境をともにする人たちへの配慮を欠かせないということが、ペットにも、従業員にも、企業にも、ポジティブな影響を生み出すきっかけとなると考えます。